生前贈与と遺産相続の違いについて

Q、遺産相続問題と生前贈与の違いが詳しくわかりません。

成人した私のような大人がこうした質問をするのはとても恥ずかしいことなのかもしれませんが、財産の扱い方法について財産を分割するための遺産相続と生前贈与の違いがわかりません。
これまでこうした内容に携わることもなく、特に気にすることもなかったのですが自分自身が年齢を重ねるに従って、両親も歳を重ねていくため最近になってようやく意識するようになりました。
近しい身内などに聞くのも恥ずかしいため、誰にも聞くことができず困っています。

ある程度の知識を持っておかないと、いざというとき恥をかいてしまうと思うので詳しい違いなどについて知りたいと思っています。
また、遺産相続について相続税などという言葉を耳にすることもありましたが、こうした部分についての詳しいことが知りたいと思っています。
生前贈与というのは自分が生きている間に誰かに自分の財産を分けることを言うのでしょうか?
またこの際には、自分の身内などではなく赤の他人に対して分けることをこのように呼んでいるのでしょうか?

A、遺産相続と生前贈与にははっきりとした違いがあります。

遺産相続と生前贈与というのはどちらも自分の財産を分けるという意味では変わらないものとなっています。
しかし生前贈与というのは名前の通り財産を持っているご本人が生きている間に親族などを含め、自分の信頼のおける人々に財産を分けるといった方法になります。
一方で遺産相続というのは財産を持っているご本人が亡くなった後、被相続人となり法定相続人と呼ばれている配偶者や子供たちをはじめとして、その他にも遺言書で相続人を指定することによって自分の財産を分割してもらうことができるものとなっています。

例えばご質問者様のご両親どちらかがお亡くなりになられた際は、被相続人から見た配偶者とお子様である質問者様も相続人ということになり、被相続人が残してくれた財産を上手に分割する必要があります。
一方で生前贈与というのは今現状として被相続人のご両親などが財産も持っている状態で亡くなる前に将来を相続人となる質問者様などに少しずつ財産を分けたり、一度に財産を分けたりする方法となっています。
また、遺産相続問題についても、生前贈与についてもどちらも税金が必要になりますが、生前贈与の場合には贈与税というものになり、遺産相続では相続税になります。

それぞれで控除される金額が違っているため十分な知識を持っておくようにしましょう。
生前贈与の場合には、1年間で110万円を超えると贈与税の対象となります。
相続税に関しては残された財産が3600万円を超える場合に相続税の対象となってくるので覚えておきましょう。
どちらの方法も自分の財産を上手に分解するといった意味ではありませんが、自分が生きている間に分割するのか、それとも亡くなってから相続人の方々に分割してもらうのかという部分は大きな違いがあります。
自分自身が亡くなり、被相続人となった後、これまで残してきた財産を上手に分割して欲しいと思っているのであれば、遺言書を残し相続人同士がトラブルを起こさない状態で円満に分割ができるように準備してあげることも大切です。

Q、遺産相続というのは財産が残っていれば必ずしも行わなくてはならないのでしょうか?

被相続人の残した財産がある状態では、相続人は必ず遺産相続しなければならないのでしょうか?
我が家では被相続人となる父が結構な財産を残してくれたのですが、それを目当てに親戚なども口を挟んでくるような状態となっていて、できれば僕は遺産相続問題に関わりたくないのでなんとかして、遺産相続をしない方法があれば良いと思っています。
母と妹がうまく遺産相続を行いあとは親戚などとの話についても自由にして欲しいと思っているのですが、息子である以上は法定相続人となり必ず財産を受け取らなくてはならないのでしょうか。

僕自身、正直なところ財産を受け取りたいと思っておらず、特に財産などをもらわなくてもある程度自分の生活はできているので困っていません。
その分、母や妹にたくさんの財産を残してあげたいと思っているのですが、やはりこうした場合でも僕が相続人として財産の一部を引き受けなくてはならないのでしょうか?

A、必ずしも遺産相続をする必要はありません。

どんな理由であれ自身が望んでいないのであれば遺産相続をしない方法があります。
ただしそのためには他の相続人を集めた上で自分が財産も放棄するということを明確にしなければなりません。
その上で手続きをする必要がありますが、手続きに関しては税理士さんなどに詳しいやり方を聞くと良いでしょう。
財産の放棄をすることによって、遺産相続には協力する必要がなく、さらには財産を引き継ぎませんから、万が一被相続人に借金が見つかったなどの場合にも責任問題が発生せず困ることはありません。

ただし、財産放棄を一度行ってしまうと、これを取り消したりすることは非常に難しく、他の相続人から強引に財産放棄をさせられたなどの場合でなければ取り消すことはできなくなってしまいます。
そのため十分考えた上で財産を放棄するかしないかを決めるようにしましょう。
今の気持ちだけで財産放棄をしてしまい、やっぱり少しでも財産を受け取っておけばよかったと後になって後悔してもどうにもなりません。
また親戚が財産問題について口を挟んでくるとのことですが、特に遺言書による指定などがなければ基本的には相続権がありませんから、被相続人が残した財産については法施行で相続人となる配偶者である方と、お子様が遺産分割を行うといった形になります。

このような部分についてあまりにも親戚の方々がうるさく口を挟んでくるようであれば、ここでも税理士さんなどを間に挟んで親戚の方には相続権がないことをしっかり主張した方が良いでしょう。
その上で、配偶者である方とお子様が遺産相続を行ったのであれば、こうした内容についても細かく公正証書に残しておきましょう。
もちろん、親戚の方にも財産分割をするつもりがあれば、今後の遺産協議において話し合いをすることも可能ですが、法定相続人の方々にそういった気持ちがなく、さらには被相続人が残した遺言書なども見つからない状態であれば親戚の方に財産を分ける必要はありませんので、毅然とした態度で断ると良いでしょう。